■先月のニュースではまだ廃止検討段階だったものが今月5日、荒尾市の前畑淳治市長が荒尾競馬の厳しい経営状況を理由に廃止を表明した。

*ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110906-00000212-mailo-l43
*荒尾競馬wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%92%E5%B0%BE%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E5%A0%B4
*荒尾競馬公式サイト
http://www.araokeiba.com/index.html
*ヤフーニュース公営ギャンブルカテゴリ
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/publicly_managed_gambling/

荒尾競馬と言えばそこで活躍した馬より、JRAからの移籍馬ワールドクリークやダンツフレームが一時所属していた事を知っているファンが多いはず。ワールドクリークはG1東京大賞典を勝ち翌年のドバイWC(優勝ドバイミレニアム)以降不振に陥り故障もあって荒尾競馬へ。ダンツフレームはG1を勝ってJRAから引退したものの種牡馬になれず復帰するという数奇な運命をたどりつつ、本当は南関東所属となる予定であったが、1年以内に出走歴のない馬は移籍できないという当地の規定により1回だけ荒尾競馬で走った(その後南関東移籍で3走)。

荒尾競馬は佐賀競馬、中津競馬(2001年6月廃止決定)とともに九州競馬を構成。中津競馬が廃止に際して保障問題でごたごたする中、積極的に組合員を受け入れたのが荒尾競馬であった。しかし、その荒尾競馬も一着賞金が一桁万円では馬が集まるはずも無く、北海道競馬から期間限定で馬を受け入れたりしてやりくりしていたようだが、ついに今年をもって廃止が決定。

地方競馬はどこも厳しい経営状況みたいだね。それはJRAにも言えるんだけども、2000年台に入ってから廃止があいついでいる。売り上げを伸ばそうとJRAとの交流重賞を開催しようと考えても、その賞金が捻出できず断念or廃止という例が多い(当地の重賞1着賞金が150~200万なのに、交流重賞となるとG3でも2000万程度は必要、高知競馬は全国最低クラスの賞金なのによく交流重賞を維持していると思う)。売り上げが上がって税収をもたらすからこそ存在してきた地方競馬に、税金を投入して存続させる事は本末転倒という事らしい。地方競馬によっては単年度黒字が出せなくなれば廃止というニュースを見ることがある。儲かってる時代は多額の税金を吸い上げて(自治体に利益をもたらして)おきながら、逆に金がかかるようになったからといって即斬り捨てというのではかわいそうであるね。窮地に陥る前に自治体が策を講じなかったという責任はどこへ…。

かつては”不況になればギャンブルが栄える”と言われた事もあったが、今はどうかなと。世の中には娯楽が溢れ、景気は中途半端な不況ではない。とてもギャンブルに目が向けられる状況ではないのかもしれない。

1つの競馬が無くなる=それだけ馬が売れなくなる=馬産業が衰える

どこでなにがどう影響したのかわからないけど、2011年日本の代表的なオーナーブリーダー”メジロ牧場”が閉鎖に至った。オーナーブリーダーであるから馬が売れなかったというのは関係が少ないだろうが、一応こういう事実もある。「サラブレッド列伝&本紀」というサイトを読んでいると、かつて活躍馬を排出した牧場がすでにないという事がたくさんあるのが良く判る。”中央のG1馬を出せば10年は安泰”…これはいつ頃の言葉であったかな。

この競馬界縮小の流れはなんとかならないものか?

なんとかならないものかと言えば、競走馬の引退後の屠殺問題がある。
引退>乗馬(行方不明)=屠殺
涼しい気候のモンゴルやロシアあたりと提携して、病気や故障持ちは例外として、健康ながらも使い道がなくなった馬を広大な土地へ放すという事はできないのだろうか?



■競馬人気と収益

最近のJRAの公式ホームページを見た人なら判ると思う。
”JRAは競馬に興味を持ってもらおうというより、とにかく馬券を買え”
こういっている様に思えて仕方がない。
いやらしいほどに馬券、馬券…

俺は違うと思うんだ。
まず馬、馬に興味をもってもらって競馬場に脚を運んでもらう。
馬に興味を持ってもらってから馬券を買ってもらう。
こういう流れのもっていき方じゃ駄目なのか?

かつてハイセイコーやオグリキャップが国民的な人気を得て競馬人気が爆発し、アイネスフウジン優勝時の東京競馬場には約20万人がおしかけ、馬券売り上げは平成9年あたりでピークを迎え日本競馬は最高潮になった。JRAは”世界に通用する強い馬づくり”をスローガンにジャパンカップを創設し、馬産地はたくさんの外国産種牡馬や繁殖牝馬を輸入、また海外レース出張時には補助を出すなどして、日本馬のレベルアップには成功した。しかし、馬のレベルは海外に見劣らないまでになったが、肝心の競馬人気が停滞している(馬券売り上げでいえばピーク時の約60%に減少)。

一度競馬に興味を持った人をつなぎとめてるか?という点においても疑問がある。例えば馬産が人気種牡馬への一極集中化が進み、中央のG1勝利馬ですら種牡馬入りできない事がある。現役時代に好きだったこの馬の子供だから応援しようって事が出来なくなってきてる事実。レース番組での路線別の目標が明確にされてきていて、それぞれの路線の王者が対戦するって興味も若干薄れてるね。これについては今更だけど…。



■ビクトワールピサ凱旋門賞断念
もう一ヶ月以上まえのニュースだけど残念である。
しかも、その後の様子が伝わってこない事を考えるともう引退かなと。もともとオーナーが凱旋門賞を勝てばそのまま引退、負けてもジャパンカップで引退と宣言していた。引退時のコメントで”産駒を応援してください”とかなんとか言うんだろうけど、俺は産駒じゃなくその馬を応援したいんだとw


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