阪神金本監督

■阪神金本監督

俺は金本監督は辞めるべきではないと思うし、辞めさせるべきでもないと思う。

　次期監督は？単純な話、次誰を監督にするの？という話がある。金本監督を批判する意見の大半にはこの部分が欠落している。この惨状で実績のある人の外部招聘が実現するわけはない。岡田、真弓、和田などはそれぞれがいる時に獲得した誰かが今の主力選手になっているのか？誰か一流に育ったのか？となると今タイガースに求められているチーム再建には合わない。

　この点でいうと俺が唯一、金本監督勇退後に監督をしてもらいたかった今岡をロッテにとられたのは非常に痛かった。この話はまた別の話。

　次にチーム方針の話。チームの暗黒期は監督をコロコロ変えてチームの方針が固まらないところから始まると思う。仮に今金本監督を解任した場合、当然次に監督にもってくるのは金本監督のイメージや方針とは全く逆の人だろう。例えば掛布ｗとか。となるとまた一からチームを作り直すことになる。また試行錯誤の繰り返し、そして今金本監督に辞めろと叫んでる人はまた同じことを新監督にも言う。これは間違いない。

　そして選手自身の問題。今の選手は若手もベテランも自分の事でせいいっぱいな感じだよね。チームの勝利を優先して戦っているようには思えない。どういうところでそう感じるかというと一例を出すと、小野や望月や才木といった有望（と言われている若手）がプレーが継続しているのにも関わらずぼーっとマウンド上で突っ立ってるだけの事を何度か見かけた。3人のうち誰だったかわすれたが、自分の投げた投球がワンバウンドし捕手梅野がはじいてボールを探しに行っているのにもかかわらず、本塁カバーにも行かないのを見た時にはファンとして腹が立った。

　鳴り物入りのロサリオがあまり役に立たなかった。まぁシーズン通して一軍にいたらどれくらい成績を残したかはわからないが、推定3億4000万とも言われる年棒に見合った成績は残せなかったね。一瞬、来季減棒の上で残留の可能性もという記事を見たがやっぱり退団するような状況である。昨年一番の補強が補強でなかったのだからチーム成績が降下するのは当然といえば当然。これは球団の責任だろう。

　さらに今年はスタメンクラスに怪我人が多すぎた。上本に始まり、糸井、北条、原口、先日も大事には至らなかったようだが糸原が自打球を顔に当てる事故が発生。打撃力が低下するとともにチーム成績が上がらなくなるのも仕方がない面があった。これは監督の責任ではないだろう。負けた時の金本監督のコメントに具体性がないという意見も多いが、具体的にいうとミスした選手が悪いってなるけどそれ言ってもいいのか？って話。金本監督も相当言葉を選んで話していると思うね。野村／星野時代の遺産は和田時代までですべて食い尽くしている現状、勝ちながら育てるなんてことは無理。

　金本監督はちょっと成績が上がらないとすぐに変えるという記事や意見をよく見るが、主力にしたいと思った選手はかなり我慢強く使ってると思う。去年の高山とか今年の大山とか。…という意見があるかと思えば、ちょっと成績が上がらないとあの選手は優遇されすぎだのいう意見が出て違和感しかないね。ニワカファンどもの意見には一貫性がない。


　俺はこの低迷が始まりそう（始まった）原因は、金本監督ではなくむしろ誰一人主力に育てられなかった岡田、真弓、和田の3人の責任であると思っている。今年シーズン通せそうな野手である糸原は金本監督が獲った選手だし、梅野は和田監督時代の最後の年（2015、梅野2年目）はスタメンを外されることが多くなってて、むしろスタメン捕手として固定されだしたのは金本監督になってから。

　ただし、コーチは一新するくらいしてもいいと思う。起用するのは監督だが、起用するための準備をするのはコーチの仕事。まともなコーチ陣を連れてこられないようなら球団は金本監督を十分にバックアップしているとは言えない状況である。球団は金本監督にチーム再建を託したなら、順位や外部の声に左右されずその方針を貫くべきである。

　俺は来年、再来年に期待している。なぜかというと今年2軍監督であった矢野が1軍ヘッドコーチに内定しているらしい。矢野が今年2軍を優勝させた事よりも、1年間2軍で選手達をじっくり見てきた事がいい経験になり、それが1軍で活かされるのではないかと。いきなり矢野1軍監督というのではなく、選手と金本監督との橋渡し役や相談役を務めてくれるのではないかと期待している。


ついでに…
　売り上げを上げるため読者の関心を引きやすいように、金本監督に対しいかにも辞めるべきという記事を書くマスゴミには腹が立つ。