■第三回WBC日本参加問題

大体の経緯はこう

 日本側(選手会、球団)がアメリカ側(主催者側)に対し、WBC開催におけるスポンサー料や放送権料、入場料収入の分配に関する見直しを求めた。以前からあった話ではあるが、第3回WBCを前に対立が表面化してきた。

 日本のプロ野球選手会は『WBC運営において放送権料や入場料収入を含めた日本代表の貢献度は大きいとみているが、前回第2回大会の収益配分は、米大リーグ機構と大リーグ選手会への分配が66%の約10億円に対して、日本野球機構には13%の約2億円と不公平感は否めない』とし、日本代表のスポンサー料などの権利確保を求めている。また、分配金増額を求める事に関して選手会は『自らの収入の増額ではなく、日本に入るお金が増える事によって、それが日本野球界発展のために使われる』とも言っている。

またこのような見解もある。
(日本のWBC3連覇は幻に終わるのか!? 参加を巡る日米対立の“お家事情”)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110920-00000002-number-base

 今年9月中旬になんらかの妥協案(詳しくは判らない)がWBC側から提案されたようであるが日本側は拒否。これに対し主催者側は、『回答期限(9月末日)までに参加を表明しない場合、分配金(09年の前回大会は総収益の13%)の権利も剥奪する』と伝えられた。また、日本が不参加の場合1次ラウンドは台湾で開催する事を示唆した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110926-00000073-spnannex-base

分配率見直しを求めた日本側に対し、主催者側は逆に参加/不参加の回答を強要してきた形である

 回答期限の9月30日、主催者側の大リーグ機構ジム・スモール副社長が「期限が過ぎれば、日本の不参加を前提に準備を進めなければならないが、話し合いを続けていくことはできる」と発言。解決のめどが立たず今に至る。

 実際、日本側が求めている本来与えられるはずの分配金が何に使われているかというと、他の微小な収益しかもたらさない国々に分けられている。この事に関してスモール副社長は日本代表のスポンサー料などの権利を認めた場合、「それでは、貧しい国が出場できなくなる。収益が大きい日米両国が他の参加国を手助けすべきだ」としている。


それにしても毎回なんらかのマイナスの話題のあるWBC。
大リーグの選手が出渋ったと思えば今度は分配金問題でごたごた。いずれもつまるところ”金銭問題”であるというのがなんとも醜い争いである。これではWBCの発展、ひいては世界野球界の発展もおぼつかないのではないかと思う。というのは、オリンピックにしてもサッカーのワールドカップにしても、今は商業主義的なものとなってはいるが、それぞれの大会が始まった当初はそうではなかった。だけど、WBCは最初っから金銭を第一とした商業主義。世界中に野球を広めていこうとか、野球を通じて夢を与えようだとか、そういう理念もクソもあったものではない。仮にこのまま第1回第2回を連覇した日本が不参加となると野球に対する印象の低下はまぬがれず、五輪競技への復帰も遠のいてしまう事が懸念される。


 日本が参加不参加の場合それぞれで、日本プロ野球界には総じていい影響があるのか?悪い影響があるのか?

 これはなかなか難しい所であると思う。第1回第2回連覇で沸いた日本。今は震災や大雨による被害など暗い話題の多い日本、そこに第3回WBCでも優勝!!となると、希望、勇気まさにそういうものを体現することになり日本プロ野球界に対するプラス効果は大きい。また、サッカーワールドカップや五輪のような大規模な(日本人になじみのある)スポーツ大会から少し間が空いているので、盛り上がるには丁度いい機会でもある。参加する事によるマイナスは、参加選手によっては体調管理が上手くいかずシーズンで不調に陥り(俺的には見苦しい言い訳)満足な活躍が出来ずにそのファンをがっかりさせる点がある。

 逆に不参加の場合は、それで第3回が第1回第2回と同じくらいに成功してしまうと、”もう日本いらないんじゃね?”という”流れ”になりかねない。実際、俺は日本が不参加になって日本側/WBC側双方にプラスなんてあるのだろうか?と思う。参加/不参加は、分配金を引き出すための交渉材料になってるだけか?


 俺、個人の意見としては例え第3回の分配金の条件が今のままでも出て欲しい。分配金に関しては継続協議とし、とりあえずは第3回の制覇にむけて全力を上げて欲しい。その方がごねて離脱するよりずっと日本野球界には良いと思う。例えば、これから野球を本格的にやろうという少年が、WBCの分配金に関して関心があるか?そんな事より、世界を相手に戦い、そして勝つ日本選手の姿を見たいはず。

 日本が本来受け取るはずと主張しているお金が他国に流れている事に関して俺に疑問がないわけでない。それに継続協議とした場合、日本が第1回~第3回まで既存の分配金で我慢して出場したという事が既成事実化しそれが当たり前となり、分配金見直しに関する協議があって無きがごとしのようなものになってしまう恐れはある。しかし、、、これは俺自身でも勝手ないいぐさだと思ってしまうのだが、日本が交渉に勝ち倍増となる2億増の分配金を得、それがすべて選手会の言う日本野球界の発展に使われたとする。でも、たかだが2億じゃないか?それだったら今まで世話になってきた野球界への恩返しという事で年棒1億以上の選手からその5%を出させたほうが遥かに高額のお金が集まる。本当に選手会が分配金の増額分を野球発展のためにつかう気でいるならばこれくらいはできるはず…まぁこれはまた別の話か…。

(ヤフーニュースWBCカテゴリ)
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/sports/world_baseball_classic/
それにしてもヤフーニュースのコメント欄は、どいつもこいつも不参加支持で本当に疑問である。閲覧者の支持は『そう思う』95%に『そう思わない』5%、こんな感じ。俺の感覚の方がおかしいのかなとわずかながらにブレてしまいそうになる。


うん、ま~とにかく俺的にはWBCに参加して欲しい。
野球がみたいもん。




■スプリンターズS’11

1着:カレンチャン
2着:パドトロワ 1-3/4
3着:エーシンヴァーゴウ ハナ
4着:ロケットマン 1/2
5着:ラッキーナイン クビ

(JRA公式サイト スプリンターズS出馬表)
http://jra.jp/keiba/thisweek/2011/1002_1/syutsuba.html
(JRA公式サイト スプリンターズS映像)
http://jra.jp/JRADB/asx/2011/06/201104060811h.asx


 注目は現在の世界最速スプリンター シンガポールの6歳騙馬ロケットマンであった。返し馬から(1回目の)枠入りまでまったく隙なしという状態に見えた。しかし、結果的に言えばレースは先行不利とされるハイペースで進み、3番手追走したロケットマンは直線でのびきれずに負けている。

日本をなめたか?池添の好騎乗とコーツィーの騎乗ミス

 久々に外国人騎手のひどい騎乗ミスをみたきがする。基本的に日本に短期免許で来日する外国人は勝負にいくという心構えができていて、例え負けても勝負はしてくれている。それで総じて好結果を残している。しかし、この日このレースのロケットマン鞍上F.コーツィーは4コーナーで自分の馬の行き場をなくす失態。コーナー出口でようやく前の馬のうちが開くかと思いきやつまって、外に出そうとすればかぶされてまたうちへ…そうこうしている内にロケットマンより前にいる馬は加速し、ロケットマンが加速を開始した時には、差はまだ少なくとも明らかに手遅れというのが見て取れた。

ミッドウェー海戦の日本機動部隊のごとく迷走(4コーナーで内へ外へ)した挙句に
飛龍乾坤一擲の一撃(最後の追い上げ)も実力ありと示したにとどまり結果敗戦


 ロケットマンが4コーナーで行き場をなくした原因は、そもそもスタートでそんなに良い出ではなかった事もある。これはレース前に枠入りした段階で、ビービーガルダンが放馬して一旦枠から出されて間が空いてしまったのが影響したのであろうか?(と、関係者は答えそうである)そして発馬した後、鞍上がさほど加速を促しているようには見えなかった。無難なスタートで自然に加速し先団に取り付けた事が鞍上コーツィーを安心させてしまったのかもしれない。ロケットマンは道中3番手あたりにはいたものの、自分の外のやや前に別の馬がいて先に動きづらかった模様である。

このレース表の立役者が池添とカレンチャンなら、
影の立役者はロケットマンをやや前の外でマークしつづけた幸とヘッドライナー


後ろでなく前で徹底マークされる状況。これが1番人気のプレッシャー、日本で競馬をする外国馬に対するプレッシャー。これと対照的だったのがカレンチャンとその鞍上の池添。4コーナーでロケットマンの外からかぶせて外に持ち出せないようにしたのがこのカレンチャン。レースを勝ったのもこの馬。鞍上池添のこれ以上ない好騎乗。やっぱり今年好調の波にのっている騎手である。

100点でなくても勝てる馬がリスクを承知で100点を狙ってしまった…。
(4コーナーで詰まらなくても負けてたかもしれないが)
加速すべき時に加速できなければどんな馬でも敗戦する。このリスクというものは勝負の世界においてついてまわるものだが、リスクを冒していい場面と駄目な場面はあるだろう。明らかに力の劣る馬の場合は進路妨害覚悟で行く事などが時には必要であるが、勝てると踏んでいるならそうではない。もちろん勝てる馬がさらに勝負でいい目を出せば勝てる確率は限りなく高まるわけだが…。

1着カレンチャンは4コーナーで手ごたえ良く、外を回った割りにそんなに距離ロスもなく好騎乗により勝利。2着パドトロワは内を利した粘りこみ、これまた位置取りの名手さすがの安藤勝己。位置取り良く追える騎手が鞍上ならハイペース先行でも持つという例。3着エーシンヴァーゴウは中団よりの競馬、カレンチャンより一歩早く動き直線一瞬だけ先頭に立ったが坂が応えたのか最後までは延びきれず。

こんなところで上位3頭はいずれも力を出し切った感じがした。
ロケットマンは直線の最後の方では2着馬3着馬よりは伸びている。パワーはあって中山競馬場にも十分対応できると思う。しかし、残念ながら日本では直線だけが競馬じゃないんだよね。実力馬がコーナーでスムーズに回ってこれるかどうか?、実力あって遠征にも強いこの馬唯一の不安要素が的中してしまった形である。日本の競馬がどういうものかよく知ってるペリエなりスミヨンなりデムーロなどが乗っていれば結果は良い方に変わっていた、結果論やタラレバの話だけどこれは間違い無い。残念、全力を出し切って走る世界最速馬が見たかった。



ちなみに放馬の影響で払い戻し金表示などがTV番組放送枠(16時まで)に収まらず、番組終了直後は結果確認のためにアクセスが集中しているのかJRAサイトが非常に重くなってる。


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